SUBCULTURE.AT · BOOK ROOM

サブカル書店

知らない一冊に、道をそれる。

紹介した本をめぐる、常設の本棚

漫画の棚で足が止まり、音楽誌を開き、気づけば民俗の本を抱えている。ここは「サブカル新刊案内」の紹介本を、そんなふうに眺めるためのページです。

新刊も、復刊も、小さな出版物も。流行の順番を少し離れて、気になる背表紙からどうぞ。

「サブカル新刊案内」で紹介してきた32冊を、テーマごとに並べました。新刊・復刊・改訂版を含み、刊行年月は各本に表示しています。

棚 01

漫画の奥のほう

ガロの隣、その先へ。

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『漫画の手帖92』の書影ミニコミ漫画の現在地

2026年10月30日刊 / 紹介:2026.11.01

漫画の手帖92

漫画の手帖事務局(編) / 漫画の手帖事務局

1980年創刊の漫画ミニコミ誌の最新号。短編漫画に、アニメーションや同人誌をめぐる文章が同居する。商業誌とは別の場所で続いてきた、描く人と読む人の往来へ。

書影出典:タコシェ / 確認:2026.11.01
『完本 カリクラ 華倫変倶楽部』の書影不穏な日常のコミック

2025年5月 完本・復刊

完本 カリクラ 華倫変倶楽部

華倫変 / 太田出版

単行本未収録のカラー原稿やラフイラストを加え、500ページにまとめた作品集。不穏な日常と不条理な会話へ、90年代の空気が染み込む。タコシェでも刊行記念展が開かれた、復刊コミックの棚から。

書影出典:太田出版
『改訂版 南くんは恋人』の書影身体と恋愛の力関係

2026年7月 改訂版

改訂版 南くんは恋人

内田春菊 / 青林工藝舎

今度は南くんが小さくなる。『南くんの恋人』の男女を反転させた作品を、描き直しを経た紙の改訂版で読む。身体の大小と、恋人同士の主導権を重ねて考えたい。昔の名作の再読に、少し違う入口を。

書影出典:青林工藝舎
『アックス vol.171』の書影いまのオルタナティブ漫画

2026年9月刊 漫画誌

アックス vol.171

根本敬・蛭子能収ほか / 青林工藝舎

つげ義春の未発表インタビューや写真資料に加え、現在進行形の漫画とコラムを収める号。『ガロ』の記憶を、懐かしい名前の名簿にしないために。長く続く書き手と新しい表現を、同じ雑誌の中でたどる。

書影出典:青林工藝舎
『六大日記 テンションあげるぞ!』の書影日常をずらすコミック

2026年9月 日記漫画

六大日記 テンションあげるぞ!

田中六大 / タコシェ

子どもたちの成長につれて、家族を描くことにも距離やためらいが生まれる。久しぶりにまとまった田中六大の日記漫画から、描かれる側との関係も含めて、日常を漫画にする営みを考えたい。

書影出典:タコシェ
棚 02

絵を見る、目が迷う

画集とイラスト、線と色の別世界。

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『ゆめねつ × みなはむ × 作品集』の書影温室の植物と人

2025年6月17日初版/2026年7月13日2刷・新着紹介 / 紹介:2026.11.02

ゆめねつ × みなはむ × 作品集

みなはむ / タコシェ取扱い

夢の島熱帯植物館との二つの展示から、植物と人を描く作品をまとめた40ページの画集。オオギバショウやタコノキなど、植物それぞれの姿にも目を向ける。今回は2026年の2刷を新着棚から紹介。初版の刊行年とは区別したい。

書影出典:タコシェ / 確認:2026.11.02
『音楽のある場所』の書影漫画家のカラー画を歩く

2026年10月24日刊 / 紹介:2026.11.01

音楽のある場所

山川直人 / はなうた書房

原画展、装画、ポスターのためのカラーイラスト56点を収録。1997年から2026年まで、漫画のコマとは違う場所に広がる山川直人の絵を眺める一冊。

書影出典:タコシェ / 確認:2026.11.01
『行き帰り』の書影旅と地元を描く二人

2026年刊/新着画集(月日記載なし) / 紹介:2026.11.01

行き帰り

Heikala・みなはむ / タコシェ取扱い

フィンランドのHeikalaとみなはむが、旅と地元を共通のテーマに描いた二人展の画集。日英二言語のインタビューも収録。異なる場所で育った二人の景色を見比べたい。

書影出典:タコシェ / 確認:2026.11.02
『ALTERNATIVE COMIC SALON Vol.1 『月刊漫画ガロ』テリー・ジョンスンの〝ヘタうま〟表紙の世界』の書影ガロとヘタうま

2025年7月 図録

ALTERNATIVE COMIC SALON Vol.1 『月刊漫画ガロ』テリー・ジョンスンの〝ヘタうま〟表紙の世界

湯村輝彦 / ケンエレブックス

『ガロ』の表紙78点と、糸井重里×湯村輝彦『ペンギンごはん』の新作を収録。整っていない線と色が、雑誌の顔をどう変えたのか。書影のにぎやかさから本編の図版へ、ヘタうまの実物に近づく入口。

書影出典:タコシェ/ケンエレブックス
『Cure』の書影猫たちの孤独と居場所

2026年7月 イラスト集

Cure

Saika Shinnosuke / タコシェ

toshoneko名義でも活動する作家の、少年少女猫たちのイラスト集。SNSに残る絵と、消えてしまった絵を紙でたどる。かわいさの奥にある孤独や、誰かと響き合いたい気持ちを眺めるための小さな一冊。

書影出典:タコシェ
『ムーンライトヒーロー 光の軌跡を描け!!』の書影怪獣と記録写真のコラージュ

2026年10月 作品集

ムーンライトヒーロー 光の軌跡を描け!!

川上一彦 / タコシェ

大正から昭和の印刷物に残る写真と、怪獣やヒーローのモチーフを重ねた作品集。記録の中にフィクションを差し込むと、見慣れた過去が別の物語に変わる。夢のような景色を、コラージュの手つきから味わいたい。

書影出典:タコシェ
棚 03

小さな出版、大きな偏愛

雑誌の記憶から、ひとりで作る本まで。

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『愛系の人類』の書影音楽と労働の年代記

2026年10月26日刊 / 紹介:2026.11.01

愛系の人類

吉田棒一 / 石原書房

ドレスコーズのファンZINEで続いた連載を、自選・加筆して単行本化。音楽の記憶、仕事の疲れ、ネットの手触りが混ざる、432ページの生活と時代の記録。

書影出典:タコシェ / 確認:2026.11.01
『なわない3号 弱くて、強い』の書影地方からつくる小さな雑誌

2026年8月刊/新着紹介 / 紹介:2026.11.01

なわない3号 弱くて、強い

木舟舎(編) / 木舟舎

新潟の一人出版レーベルが、生活や仕事をつくる人の言葉を集める雑誌。書店や工房、福祉などの現場を、インタビューと寄稿でつなぐ。「弱くて、強い」を暮らしの側から考える。

書影出典:タコシェ / 確認:2026.11.01
『鬼畜 青山正明』の書影悪趣味出版史

2026年10月 新刊

鬼畜 青山正明

五庵保典 / 清談社Publico

『危ない1号』の編集者、青山正明の仕事と生涯を、同時代人の証言から追う評伝。過激さの競争は何を生み、何を壊したのか。90年代の悪趣味出版を、礼賛だけで片づけずに読み直すための一冊。

書影出典:清談社Publico/openBD
『ひとり出版流通攻略ガイド』の書影読む側から、作る側へ

2025年11月 自主出版・流通

ひとり出版流通攻略ガイド

海猫沢めろん・江藤健太郎 / タコシェ

書いて刷るだけでは、本は読者に届かない。ひとり出版を手がける二人の対談に、小出版社・レーベル8組の流通アンケートを合わせる。読む側から、ZINEを作り売る側へ移るための、手触りのある実務書。

書影出典:タコシェ
『ケチャップ。ketchup. #15 耳とかしっぽとか。』の書影上海のインディペンデント誌

2026年9月 2026秋冬号

ケチャップ。ketchup. #15 耳とかしっぽとか。

ケチャップ。編集部 / タコシェ

上海を中心に文化を伝える日本語の小さな雑誌。15号は犬との暮らしから、移動する人々や都市の居場所を考える。独立系出版の面白さを、漫画や音楽の外へも広げてくれる一冊。

書影出典:タコシェ
『書店員が教える本を買う技術 増補改訂版』の書影本との出会いをひらく

2025年4月 増補改訂版

書店員が教える本を買う技術 増補改訂版

のもけまなお / タコシェ

新刊書店、古書店、ネット注文。本を探して手に入れる道筋を、現役書店員の経験からたどる小冊子。気になる一冊を見つけたあと、どこを歩き、誰に訊けばよいか。読むことを支える書店の仕事にも目を向けたい。

書影出典:タコシェ
『NEUTRAL COLORS 7 健康に還っていくからだとこころ』の書影からだと印刷の手触り

2026年9月 独立系雑誌

NEUTRAL COLORS 7 健康に還っていくからだとこころ

加藤直徳(編集) / タコシェ

健康を暮らしや身体の変化から考える独立系雑誌。記事ごとに異なる紙やインク、リソグラフとオフセットが、読み心地にも揺らぎをつくる。答えを急ぐ実用書とは違う距離で、からだとこころの声に触れる一冊。

書影出典:タコシェ
『VACANCES バカンス特別号 ことばが生まれてはじけて』の書影詩と言葉の交差点

2026年7月 特別号

VACANCES バカンス特別号 ことばが生まれてはじけて

原航平・上垣内舜介(編集) / タコシェ

詩、短歌、漫画、音楽。それぞれの場所で言葉を扱う人たちが集まる特別号。渋谷センター街の展覧会「KOTOVA」から生まれた対話を通じ、言葉が作品や街と出会う瞬間を探る。小さな出版の棚から、詩のほうへ寄り道。

書影出典:タコシェ
棚 04

暗い映画館と音のする棚

怪奇映画、音楽誌、スクリーンの記憶。

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『映画を輝かせるために Ⅰ』の書影映画批評の声を読む

2026年9月14日刊/映画談義集成・第Ⅰ巻 / 紹介:2026.11.02

映画を輝かせるために Ⅰ

蓮實重彦/山田宏一/山根貞男 / 国書刊行会

蓮實重彦、山田宏一、山根貞男の映画談義を集める全2巻の第Ⅰ巻。「季刊リュミエール」の映画季評に、単行本初収録の座談会を加える。作品の採点から少し離れて、映画を語る言葉そのものに入りたい。

書影出典:国書刊行会 / 確認:2026.11.02
『サイレントホラー映画の世界・上 1896–1909』の書影怪奇映画のはじまり

2026年9月 映画研究

サイレントホラー映画の世界・上 1896–1909

七色祐太 / タコシェ

1896〜1909年のホラー映画65本とコラムを収録。メリエスらの初期映画へさかのぼると、怪奇と見世物と技術の実験が隣り合っていた時代が見えてくる。よく知られた名作の手前から、ホラー史を掘り直す入口。

書影出典:タコシェ
『After Dusk #5 音楽誌通読「ロックマガジン」「フールズメイト」「ミックス/リミックス」』の書影音楽雑誌を読み直す

2026年5月 音楽批評ZINE

After Dusk #5 音楽誌通読「ロックマガジン」「フールズメイト」「ミックス/リミックス」

取扱:タコシェ

過去の音楽雑誌をまとめて読み、その編集と批評の変化を振り返るZINE。レコードの名盤案内とは少し違い、当時の誌面が何を選び、どう語ったかを聴き直す。音源ダウンロード付きで、紙と音を往復できる。

書影出典:タコシェ
『リミナルスペース 新しい恐怖の美学』の書影ネット発の不気味な美学

2025年9月 邦訳・ビジュアル論考

リミナルスペース 新しい恐怖の美学

ALT236/佐野ゆか 訳 / フィルムアート社

誰もいない廊下や、見覚えのあるようでない空間。ネットで広がる奇妙な感覚を、映画、ゲーム、絵画などの図像からたどる。サイトの夢めいた風景を気に入った人へ、その居心地の悪さをもう一段深く眺める入口。

書影出典:フィルムアート社
『HOJO N.05 SS26』の書影アンビエントと場をつくる

2026年7月 音楽・カルチャー誌

HOJO N.05 SS26

H.Takahashi・Yudai Osawa(編集) / Kankyō Records

アンビエントを、音源だけでなく店、空間、集まり方から考える雑誌。環境音楽をめぐる対談や、各地の店の案内を収める。レコードを聴く部屋から街へ出て、音楽が生活の背景になる場所を探したくなる。

書影出典:Kankyō Records
『MUSIC FILM MAGIC! ピーター・バラカンが選んだ音楽映画』の書影音と映画の往復書簡

2026年9月 音楽映画ガイド

MUSIC FILM MAGIC! ピーター・バラカンが選んだ音楽映画

ピーター・バラカン / シンコーミュージック・エンタテイメント

ピーター・バラカンが選ぶ音楽映画200作品。ロックやジャズ、各地の音楽を、ライブ映像、劇映画、ドキュメンタリーからたどる。好きな音の背景にある時代や人の営みへ、映画を一本選ぶところから歩き出せる。

書影出典:ヤマハ Sheet Music Store
棚 05

街を持ち帰る

写真と記録、変わっていく場所の本。

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『働くろう者を訪ねて1』の書影写真と手話で仕事を聞く

2026年11月20日発売予定/予約 / 紹介:2026.11.01

働くろう者を訪ねて1

齋藤陽道(企画・撮影)/もりやままなみ(インタビュー・執筆) / タコシェ取扱い

全国で働くろう者50組を、ポートレートと手話インタビューで紹介する本。仕事と暮らしを、本人の語りから知る入口に。11月2日時点では予約受付中のため、発売済みの本と分けて案内します。

書影出典:タコシェ / 確認:2026.11.02
『Anti Gentrification Save Koenji 高円寺再開発反対パレード記録 2018–2025』の書影街の抵抗を記録する

2026年8月 写真ZINE

Anti Gentrification Save Koenji 高円寺再開発反対パレード記録 2018–2025

洪十六 / タコシェ

高円寺で続いてきた再開発反対パレードを、2018年から2025年までの写真で追う。衣装、音、人の集まり方に、街の文化が顔を出す。建物の変化だけでは残せない、路上の表現と記憶をめくる記録。

書影出典:タコシェ
『中銀カプセルタワービルデイズ 3』の書影消える建築に住む

2026年1月 写真・生活記録

中銀カプセルタワービルデイズ 3

声 / タコシェ

解体前の中銀カプセルタワービルで、一室を借りて過ごした最後の1年1か月。住人との交流やサロンの時間を、建築の外観だけでは見えてこない日々として残す。丸窓を模した表紙の先に、都市の小さな生活史がある。

書影出典:タコシェ
『ARGON ARGON Kobe #2 神戸』の書影夜の街の光を集める

2026年4月 ネオン写真集

ARGON ARGON Kobe #2 神戸

ネオンあつめ / タコシェ

神戸の街に残るネオンを集めた写真集。ガラス管の光をたどり、工房や銭湯など、看板の背後にある場所にも目を向ける。街の風景が更新されるなかで、夜の輪郭を記録する楽しみを、小さな本から。

書影出典:タコシェ
棚 06

身体と民俗の曲がり角

祭り、身体、規格からはみ出す文化へ。

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『日本性祭巡遊記』の書影祭りと身体の民俗誌

2026年9月 民俗・フィールドワーク

日本性祭巡遊記

深澤佳那子 / タコシェ

性器を祀る祭りを各地に訪ね、現場の記録と郷土資料からたどる一冊。珍しい風習という見物の先で、信仰、観光、担い手の変化が交わる場所を読む。見世物や身体文化への関心を、現在の民俗へつなげたい。

書影出典:タコシェ
『JOMON TRIBE』の書影縄文文様と現代の身体

2026年6月 写真・身体文化

JOMON TRIBE

大島托(縄文タトゥー)・ケロッピー前田(写真・編集執筆) / フューチャー・ワークス

縄文の文様を現代のタトゥーへ移す、10年にわたるプロジェクトの記録。身体に刻まれた線の写真と、考古学をめぐる対話を収める。古代の想像力が、いま生きる身体と出会うとき、どんな表現が立ち上がるのか。

書影出典:タコシェ
『ILLUMINA 10号 『イルミナ』を振り返る』の書影劇場の記憶と文化

2026年5月 劇場文化ZINE

ILLUMINA 10号 『イルミナ』を振り返る

イルミナ編集部 / タコシェ

ストリップ劇場をめぐる文化を記録してきたZINEの10号。活動を振り返る対話や、失われた劇場の記憶へと分け入る。舞台に何があったかだけでなく、それを見て書き残す人々の営みまでたどりたい。

書影出典:タコシェ

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