今更ながら「サイレントヒル」の映画版です。
ゲームの映画化と言うと残念な作品ばかりのイメージなので
期待せずに観たのですが、なかなか良い出来で楽しめました。
完全にゲームファン向けの内容になっておりまして
かなり原作に忠実に作ってあります。
ストーリーはサイレントヒル1をベースに、サイレントヒルで
はぐれた娘を探すというストーリー。
原作の主人公はお父さんのハリーですが、映画版の主人公は
お母さんのローズです。お父さん→お母さんの変更は
実際に見てみたら違和感はありませんでした。
ローズを演じるのはラダ・ミッチェルという人で僕は良く知らない。
はぐれた娘役のシャロンを演じるのは「ローズ・イン・タイドランド」で
妄想の世界に生きる幼女を演じたジョデル・フェルランド。
かわいい幼女です。
クリーチャーは基本的に2をベースにライイングフィギュアや
あの三角さんが登場します。
特に後半登場する集団でダンスしてるみたいなナースのシーンはかなり面白い。
1で出てきた看護婦のリサもちゃんと登場しますよ。
でもベルメールのマネキンが出なかったのはちょっと残念。
で、ここまでだったらまあ良くある映画化なのですが凄いと思ったのは
原作のカメラアングルにも忠実に作ってある点です。
ゲームをやってる人には見覚えのあるアングルが頻繁に登場します。
音楽もこれまたサイレントヒル1〜3の音楽をいたる所で使って
あるので原作ゲームが好きな人にはうれしい演出。
異界化シーンは原作123等では、基本的に気が付いたらいきなり
異界世界にいるだけで、現実が金網だらけの世界に変貌する様子は
あまり描写されないのですが、映画版はこの点初めて現実→異界への
詳細な変貌の様子を見せてくれました。
特に小学校トイレでの異界化シーンはかなり良い出来です。
サイレンが鳴って、壁がボロボロと崩れていき金網が露出して
世界がグロいモノに侵食され異界化する様子がリアルタイムで描写されます。
このシーンだけ連続で30回くらい見てしまいました。
この異界化シーンへの表現は今度PS3で発売される予定の
最新作「サイレントヒルホームカミング」に引き継がれるようです。
ただ「ホームカミング」は動画をちょっと見ましたが
サイレントヒルシリーズとしてはちょっとイマイチかもしれない。
アクションゲーム寄りになって精神的恐怖・狂気という側面がだいぶ弱くなり
「SAW」みたいなスプラッタ寄りの映画の影響が強くなっている感じが。
「サイレントヒル」自体、金網異界世界の映像的イメージはもともと
映画「ジェイコブス・ラダー」が元ネタと言われていますが、「ホームカミング」のOPは
「ジェイコブス・ラダー」のあの担架シーンそのまんまですね。
まあ「ホームカミング」はちょっと動画みただけなのでやってみないと
評価できませんが僕はハード持ってないのでプレイは無理そうです。
。。。と、映画の話からズレてしまいした。
映画「サイレントヒル」ですが後半、ちょっとグロいシーンも多くて
そういうのはいらないんじゃないかなァと思った部分も多々ありますが
トータルで見るととても良い出来の映画化になっていると思います。
そんな感じで原作のファンなら間違いなく楽しめる映画だと思いますので
レンタルビデオ屋さんにあったら是非一度は見てみてほしいです。
余談ですが、映画「サイレントヒル」のシビル役のローリーホールデンは
スティーヴンキング原作・ダラボン監督の映画「ミスト」にも出演してますね。
「ミスト」も「ジェイコブス・ラダー」と同様、「サイレントヒル」の元ネタと
言われている作品です。
ローリーホールデンが「サイレントヒル」「ミスト」どちらにも出演してるって
言うのは何だか運命的なモノを感じます。
ジェイコブス・ラダー
サイレントヒルの元ネタ「その1」と言われております。
あまりレンタルとかにも置いてないのが残念なのですが
「サイレントヒル」抜きにしても単体でかなり良い映画です。
後半の病院のシーンはまさに「サイレントヒル」で
「サイレントヒル」ファンならきっと感動することでしょう。
このシーンだけ50回くらい観ました(多分)。
ミスト
サイレントヒルの元ネタ「その2」と言われております。
もともとはスティーブンキング原作の小説ですが最近映画化されました。
「サイレントヒル」のような異界世界は出てきませんが、町が霧で覆われます。
この映画は最強のバッドエンドというのが話題になりました。
映画としては…う〜ン、かなり賛否分かれる内容で評価する人はムチャクチャ
高評価だったりするのですが、僕的には普通でした。
ストーリーはいいんですけど、何かカメラワークというか、映像全般が何か変。
「サイレントヒル」のシビル役のローリーホールデンがヒロイン役で出演してます。
※追記
最近見直してみて個人的に少し評価があがりました。
ストーリーはどちらかと言うとかなり好きな方なのですけど
個人的にカメラが変というかシックリこなかったのが
ずっと僕的に低評価の理由でした。
で、何か調べてみたら、この映画ではどうやら実験的に
ドキュメンタリー的な撮影方法で撮影をしている模様。
『ミスト』の驚くべき点は、その撮影方法にある。通常ハリウッドでは
引きの「マスター・ショット」を押さえたあとで個々のカットバック用
のアップや、挿入カットを撮影し、しかる後に編集でそれらをつなぎ合
わせる。
『ミスト』ではまったく異なるアプローチがとられた。シーン全体を役
者が演じている間、2名のカメラマンがそれぞれ手持ちのカメラをかかえ
てセットを縦横無尽に走りまわったのだ。誰の表情をズームするのか、
あるいは引くのか、右から移動するのか左から移動するのか、誰から誰
にパンするのか、などといった要素はほとんどすべてカメラマンに委ねられた。
アドリブ的な撮影方法の利点はほかにもあった。
「役者は自分がどこから撮られているかまったく分からないんだ」。
普段であれば、「これはアップ、これは引き絵」と分かっているので
役者はそれに応じた芝居をすることができる。
「『ミスト』の現場ではそれは無理だった。
カメラが離れていてもズームで超アップを撮られている可能性があったし
それにだいたい、常にカメラが動き回っているために
役者は全方向的に芝居せざるを得なかったんだ」。
『ミスト』全編を貫く緊迫感はこうして生まれた。セリフのある役者から
背景のエキストラに至るまで、役者たちは「カメラを意識することなく」
実際にシーン全体を演じきる必要があった。
カメラは「そのとき、そこで起きていること」を
まさにドキュメンタリーの手法で切り取ったのだ。
情報元ブログ
僕が感じていたカメラの違和感の原因はこれだった模様。
確かに緊張感はあったと思うのですが、その分なんというか
映像というか演技というか空気というか密度というか
そういうものが全体的に薄まってるような違和感をずーっと感じていました。
個人的にはこのカメラの方法はあまり成功してるようには
思えないのですが…どうでしょう?
とはいえトータルで見るとストーリーがかなりしっかりしているので
やっぱり何だかんだ言ってもかなり楽しめると思います。
…というわけでちょっと評価アップです。